別紙1 無線局の局種別審査基準 第15 アマチュア局(人工衛星等のアマチュア局を除く。)

25 公衆網接続


項番繰上R5#11
23
24H14#30
25H15#5
26H15#76
27H19#31
28H26#50
29R2#22
25R5#11
 アマチュア局と公衆網の接続について


 接続に係る基本的要件
 第一種電気通信事業者が電気通信事業法第52条第1項電気通信事業法第49条第1項又は同法第52条第1項H15#76の規程に基づき電気通信事業者が電気通信事業法第70条第1項に基づき[?]法第52条第1項又は第70条第1項の規定に基づきR5#11、当該接続の請求を拒否しているものでないこと。
注1削除R5#11  法令に係る制約
 電波法
 電気通信事事業者回線と接続されても、法第52条の目的外使用の禁止は、当然適用されることから、免許状に記載された無線局の目的又は通信事項の範囲を超える運用を行うことはできず、同条に違反して無線局の運用を行った場合には、法第110号法第110条H15#76の罰則が適用される。
 電気通信事業法
 事業性が認められた場合には、電気通信事業法第9条第1項の規定に違反し、同法第100条の罰則規定が適用される。
注1新規R5#11  公衆網に接続するアマチュア局について
(1)  アマチュア業務(施行規則第3条第1項第15号)に合致するものであること。なお、アマチュア業務に合致するかは、反復・継続性、営利性、組織的利用、通信内容等を総合的に判断するものとする。
(2)  免許人が自ら行う免許人のための通信を除き、アマチュア局の運用をすることはできない。
(3)  免許人の意思及び責任に基づき、アマチュア局の無線設備と電気通信回線設備との接続及び切断をするものであること。
(4)  アマチュア局の無線設備と電気通信回線設備との接続及び切断を、免許人が直ちに行うことができるものであること。
(5)  免許人が、アマチュア局の無線設備を直ちに操作できるものであること。
(6)  免許人以外の者が無線設備をみだりに取り扱うことのないよう措置してあること。
(7)  アマチュア局の運用について、電波法令に違反しないよう適切な管理を行っているものであること。
注2削除R5#11  無線通信規則
法第3条の規定により、無線通信規則S25.3及び同S25.4第25.3 号及び第25.4 号H17#28の規定を適用し、免許人が自ら行う免許人のための通信を除き、国際通信の伝送はできない。
注2新規R5#11  公衆網に接続されたアマチュア局と当該公衆網を使用して通信を行う者について
(1)  公衆網に接続されたアマチュア局の無線設備を操作することができる無線従事者資格を有すること。
(2)  公衆網に接続されたアマチュア局の無線設備を操作できる無線従事者であることが確実である場合を除き、当該アマチュア局の無線設備は、当該公衆網に自動的に接続するものでないこと。
(3)  データベースへのアクセス、電子掲示板への書込み等一度電子的に蓄積して送信する場合については、無線従事者資格は不要とする。
注3削除R5#11  その他の注意事項等
 アマチュア無線局の無線設備の操作は、無線従事者でなければ行ってはならない(法第39条の3法第39条の13H24#23)ことから、通話は通信操作に該当するため、通話者には無線従事者H24#23資格が必要となる。
 根本基準第6条の2第3号
 「免許人以外の者の使用に供するものでないこと」については、免許人以外の者の通信の用に供することを目的として行はれることを禁止する趣旨であり、免許人に関係する通信の場合、それが認められるかどうかは無線局の目的及び通信事項に合致するかどうかで判断されるものである。
 運用規則第259条
 この規定は、特にアマチュア局に限り設けられているものである。当該規定は、通信の相手方が不特定多数のアマチュア局である等の特徴から、他の自営の無線局と比較して違法運用の可能性が高いと考えられるため、これを排除するための為念規定である。
 したがって、当該規定の解釈は、根本基準の規定である「免許人以外の者の使用に供するものでないこと」の解釈を準用し、免許人以外の者の通信の用に供することを目的として行われることを禁止する趣旨であり、免許人に関係する通信の場合、それが認められるが「か」?どうかはアマチュア局の目的及び通信事項に合致するかどうかで判断されるものであり、この点においてアマチュア局以外の無線局の場合と同様である。
 国際通信の伝送
 根本基準第6条の2第3号及び運用規則第259条の解釈から、公衆網と接続した適法なアマチュア業務の通報は、他の無線局種の場合と同様に免許人以外の者の使用に供するものではない(他人の依頼によるものではない)もののみ許されると整理される。
 一方、無線通信規則S25.3第25.3 号H17#28に規定される「第三者通信」の概念には、我が国において他人のための通信と整理されるもののほか免許人のための通信と整理されるものも含まれると考えられる。
 したがって国際的な規制との整合性を図る観点から、免許人が自ら行う免許人のための通信を除き、国際通信の伝送はできないこととする。

項改正H15#76
 電気通信事業法令関係
 端末設備又は自営電気通信設備の電気通信回線設備への接続及びその他電気通信事業法令関係に係る規制については、当該法令を遵守しなければならない。
旧項
 電気通信事業法法令関係の留意事項
(ア)  第一種電気通信事業者回線との接続の工事
 電気通信事業法第53条の規定により、「利用者は端末設備又は自営電気通信設備を接続するときは、工事担任者資格者証の交付を受けている者(以下「工事担任者」という。)に、当該工事担任者資格者証の種類に応じ、これに係る工事を行わせ、又は実地に監督させなければならない。ただし、総務省令で定める場合は、この限りでない。」とされている。
 なお、本件接続については、同条ただし書の総務省令に定める場合に該当しないので、いわゆるモジュラージャックによる接続の工事についても工事担任者による接続の工事が必要となる。
(イ)  第一種電気通信事業者による接続の検査
 公衆網とアマチュア局の接続に当たっては、電気通信事業法第52条第2項の規定による接続の検査を受ける必要がある。
(ウ)  電話機、ファクシミリ等の接続
すでに第一種電気通信事業者の検査を受けアマチュア無線と公衆網との接続が認められている場合であっても、電話機、ファクシミリ等(以下「電話機等」という。)を介して自営電気通信設備に接続されている場合は、それらの機器も自営電気通信設備である(例参照)ことから電話機等の取替え等の都度、電気通信事業法第52条第2項の規定による接続の検査を受ける必要がある。
    【例】
注3新規R5#11  端末設備又は自営電気通信設備の電気通信回線設備への接続については、電気通信事業法令を遵守しなければならない。
(5)
注4削除R5#11
接続の形態と電波法令に適合するかどうかの判断(例)
【形態1】
 Bアマチュア局が電気通信事業者回線に接続することにより、Aアマチュア局がインターネットにアクセス
H15#76
旧図
 アマチェア局の目的、通信事項の範囲内であること。
 B局の免許人の意思に基づき、電気通信事業者回線に接続及び切断するものであること。(B局の免許人は、A局の免許人が通話者と通信することについて、アマチュア局の免許人として個人的な興味を持っていること。)
 B局の免許人は、電気通信事業者回線との接続及び切断を直ちに行うことができる状態にあること並びに電波を発射している無線設備を直ちに操作できる状態にあること(B局の免許人は、電気通信事業者と接続し、自局を運用する場合においても、電波法令に違反しないように、自局を管理していること。)。
 その他、電波法令を遵守していること。
 データベースへのアクセスのほか、電子掲示板への書き込み等一度電子的に蓄積して送信するものについては、無線従事者のH24#23資格は不要である。
【形態1’】
 B局が電気通信事業者回線に接続することにより、A局がインターネット電話等にアクセス
H15#76
旧図
①~④ 形態1と同じ。
 なお、インターネット電話等リアルタイムで通信するものについては、B局のうち運用する無線設備を操作できる無線従事者が必要である。
 通話者がB局の無線設備のうち接続される無線設備を操作できる無線従事者であることが確実である場合を除き、B局において自動的に接続するものでないこと。
【形態2】
 アマチュア局が電気通信事業者回線に接続することにより、Aアマチュア局が通話者と通信
 アマチェア局の目的、通信事項の範囲内であること。
 B局の免許人の意思に基づき、電気通信事業者回線に接続及び切断するものであること。(B局の免許人は、A局の免許人が通話者と通信することについて、アマチュア局の免許人として個人的な興味を持っていること。)
 B局の免許人は、電気通信事業者回線との接続及び切断を直ちに行うことができる状態にあること並びに電波を発射している無線設備を直ちに操作できる状態にあること(B局の免許人は、電気通信事業者と接続し、通話者が通信操作を行う場合においても、電波法令に違反しないように、自局を管理していること。)。
 当然に無資格操作は認められないため、通話者はB局の無線設備のうち運用する無線設備を操作できる無線従事者のH24#23資格を有していること。
 通話者がB局の無線設備のうち接続される無線設備を操作できる無線従事者であることが確実である場合を除き、B局において自動的に接続するものでないこと。
 その他、電波法令を遵守していること。
【形態3】
 Aアマチュア局及びBアマチュア局が電気通信事業者回線に接続することにより、通話者Cと通話者Dが通信
 アマチェア局の目的、通信事項の範囲内であること。
 A局及びB局の免許人の意思に基づき、電気通信事業者回線に接続及び切断するものであること。(A局及びB局の免許人は、通話者Cと通話者Dが通信することについて、アマチュア局の免許人として個人的な興味を持っていること。)
 A局及びB局の免許人は、電気通信事業者回線との接続及び切断を直ちに行うことができる状態にあること並びに電波を発射している無線設備を直ちに操作できる状態にあること。(A局及びB局の免許人は、電気通信事業者と接続し、それぞれ通話者C及びDが通信操作を行う場合においても、電波法令に違反しないように、自局を管理していること。)
 当然に無資格操作は認められないため、通話者C及びDは、それぞれA局及びB局の無線設備のうち運用する無線設備を操作できる無線従事者H24#23資格を有していること。
 通話者CがA局の、又は通話者DがB局の無線設備のうち接続される無線設備を操作できる無線従事者であることが確実である場合を除き、それぞれA局又はB局において自動的に接続するものでないこと。
 その他、電波法令を遵守していること。

注.
H15#5
平成15年2月7日総務省訓令第5号による改正箇所 (52MHz帯の周波数を使用するアマチュア局のうち、500Wを超え1kW以下の空中線電力を指定するものの審査基準を定める件)

平成15年2月10日施行.
H15#76
平成15年8月11日総務省訓令第76号による改正箇所 (電波法関係審査基準の一部を改正する訓令)

平成16年1月13日施行.ただし本25項(当時)の改正については即日施行.
H19#31
平成19年7月31日総務省訓令第31号による改正箇所 (電波法関係審査基準の一部を改正する訓令)
平成19年8月1日施行.
H17#28
平成17年5月9日総務省訓令第28号による改正箇所 (電波法関係審査基準の一部を改正する訓令)
即日施行.
H24#23
平成24年7月11日?総務省訓令第23号(電波法関係審査基準の一部を改正する訓令)
平成24年7月10日施行・平成24年7月9日適用
H26#50
平成26年12月17日総務省訓令第50号による改正箇所 (電波法関係審査基準の一部を改正する訓令)
平成27年1月5日施行.
R2#22
令和2年4月21日総務省訓令第22号による改正箇所 (電波法関係審査基準の一部を改正する訓令)
即日施行.
https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=145209448&Mode=2
新(24)項(体験局)の追加に伴う項番の繰り下げ.

備考.
『インターネットを利用しアマチュア無線局の遠隔操作をおこなうための指針』
http://www.jarl.or.jp/Japanese/7_Technical/d-star/digital-guide.htm

A page of 電波法関係審査基準