NetWorld+Interop 2002 Las Vegas
—An Eyewitness Report


会場内のようす

●日時・場所
 ・展示会は,     5月7日(火)〜9日(木);
  セミナは前後を含み,5月6日(月)〜10日(金).
 ・Las Vegas Convention Center

●全体技術傾向
 ・IP-VPN
  一つの大きなテーマに.
  北米では現在は IP-SEC ベース,今後は MPLS ベースを主流とする印象.
  (日本では広域イーサ(L2=VLAN)を使用した VPN が伸びているが.)

 ・IPv6
  会場を見る限りほとんど見かけない.市場の要求は低いようである.

 ・Wi-Fi(802.11a, 802.11b)
  ワイヤレス・テク・ゾーンを作り,各社のアクセスポイントやPCカードなどをデモし,
  人気を呼んでいた.
  来場者用のインターネットへのアクセスコーナもワイヤレス化され,
  もはや「あるのが当然」の技術となってきた.

 ・10 Gigabit Ethernet
  「10 Gigabit Ethernet Alliance」がブースを出展.
  802.3ae がこの6月にも承認される見込みであり,本格的な 10Gbps イーサ時代到来を
  伝えるべく大規模(ルータ5社+測定器)な Interoperability デモが行われた.

 ・セキュリティ
  VPN や Wi-Fi の普及に欠かせない技術として,注目されている.
  かつての Firewall 系である「点の防御」から,
  VPN などにおける「線の防御」に主力が変わってきている印象.

 ・ストレージ(SAN/NAS)
  iSCSI などの IP ネットワークとの親和性を持たせたアプローチが増加.

 ・立ち上がってきた分野
  - Wireless のセキュリティ.
  - 電源リモート管理装置屋.
  - シスコルータの中古屋.

●出展他社動向
 ・大きなスペース
  マイクロソフト,シスコ,ノーテル,HP,Avaya など.

  - シスコ社は "Disaster Recovery" を新たに訴求.
   150km+ を飛ばす伝送装置でサーバやストレージのバックアップを置こう!
   という主張.
  - Avaya は "FIFA World Cup" のオフィシャルパートナ.それを訴求した展示.

 ・パートナパビリオンが増加傾向
  スペースだけは提供して,パートナを呼びつけて出展させる方式.

 ・国産勢
  NEC America が一番元気.
  F,H,Oは出展せず.
  あとは日立,ソニーはストレージ系.
  ほかには安藤,アンリツなども.
  IP Infusion,NTT/Verio もあり.

●ショウ全体
・規模が小さくなっている:
 - 出展社数:   800→   600
 - 参加者数:61,000→45,000
 この展示会の退潮傾向がはっきりしてきた.

 例:
 - 余剰フロアをカーテンで仕切っていたり,食堂のエリアに当てていたり.
 - 人出もすいている.手持ち無沙汰なブースが多く立ち止まる度に声をかけてくれる.
 - 日はもちろんのこと,時間がたつごとに来場者が減っていく感じ.
   幕張が最終日がそれなりに盛況なのに比べるとかなり感じが違う.

 しかし,これは他にも当てはまる一般的現象.
 業界の傾向を見るには一番の展示会であることには変わりない.

・コンパニオンがいない
 幕張とは異なり,説明員が各ブースの中心で,コンパニオンはあまり見かけない.
 [実務中心で好ましい.]

・突出的なテクノロジは[このご時世のせいか]見当たらない.
 しかし,多くの start up 企業も出展して皆で盛り上げようという気持ちが伝わってくる.

・放課後の BOF (Birds of a Feather) がなかったようだ.

・CEO等は精力的に初日(あるいは前日?)等の出だしに集中して活動しているようで,、
  このへんはIETFと同じ文化.
  日本では,どちらかというとショーはショーでビジネスは別の場という感じがする
  のに対し,こちらはビジネスの意思決定をdriveする場として活用されている格エじがした.

★日本勢が Best of Interop を受賞!
 『NEC Enhanced Express 5800 320 La』が Network Servers & Peripherals 部門にて.

会場内の写真は "MEDIA" 登録により撮影したものです.

Apr. 25, 2003