7K5 [JJ1WTL]

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7K5の意図――CQ ham radio 2001年4月号から

総務省は,総合通信局長の私的諮問機関として,学識経験者や有識者を集めたアマチュア無線制度の根本的な改革に関す懇談会(座長 馬津鹿八朗氏)を開催していたが,この懇談会の意見を集約し,今後10年間で無線従事者資格をも含めた免許制度の改革に乗り出す見込みである.

非公式に入手した懇談会の4月1日付けの意見書によると,改革の骨子は,従事者の資格と,無線局免許の手続きの大きく二つに分かれており,従来から希望の高かった包括免許制度も加味された物となっている.

無線従事者資格

現在アマチュア無線技士の資格は,第一級アマチュア無線技士,第二級アマチュア無線技士,第三級アマチュア無線技士,第四級アマチュア無線技士の四つの資格に分かれているが,次の6段階に再分類することが提案されている.

●総合アマチュア無線技士
操作範囲 全てのアマチュア局の無線設備の操作,特殊無線技士の操作範囲.
(上記の無線設備の操作に加えて,無償で行うアマチュア無線局の検査,認定,保証の資格.第一級アマチュア無線技士,第二級アマチュア無線技士,第三級アマチュア無線技士,第四級アマチュア無線技士,特殊アマチュア無線技士の国家試験の実施)

●第一級アマチュア無線技士
操作範囲 空中線電力 5kW以下のアマチュア局の無線設備の操作.

●第二級アマチュア無線技士
操作範囲 空中線電力500W以下のアマチュア局無線設備の操作.

●第三級アマチュア無線技士
操作範囲 技術基準適合証明を受けた200W以下の無線設備の操作.
50W以下のアマチュア局の無線設備の操作.

●第四級アマチュア無線技士
操作範囲 技術基準適合証明を受けた50W以下の無線設備の操作.
20W以下の無線設備の操作.モールス信号による音響通信操作を除く.

●特殊アマチュア無線技士
操作範囲 技術基準適合証明を受けた144MHz以上440MHz以下の周波数帯を使用し,空中線電力5W以下の無線設備の操作.

無線局免許関係

特定無線設備の技術基準適合証明制度とアマチュア局の特珠性を加味し,現在のアマチュア局免許について,意見書には次の意見が述べられている.

●包括免許と技術基準適合証明制度
アマチュア無線家から要望の高い包括免許制度について検討した結果,現状では次の制度が適当と認められる.
技術基準適合証明を受けた無線設備のみを使用する場合に限定し,包括免許に等しい扱いとする.

アマチュア局の操作が可能な無線従事者免許所有者から呼出符号指定の申請があった場合は,呼出符号を指定する. 呼出符号の指定を受けた者は,所有する資格の操作範囲内でかつ技術基準適合証明を受けた無線設備の全てにわたって免許を受けたものと見なす.

(注)呼出符号の指定は申請者の資格により次の原則を適用する.なお,新たに呼出符号の指定を受けた者は旧呼出符号の指定を取り消す.

○技術基準適合証明を受けない無線設備を使用する場合においては,従来どおり.


参考リンク

http://www.cqpub.co.jp/cqham/CQHAMWWW/2001-4/april-fool.html


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Jan. 2, 2009, Ryota "Roy" Motobayashi, JJ1WTL